心肺蘇生はエアロゾル(ウイルスなどを含む微粒子が浮遊した空気)を発生させる可能性があり、通常の心肺蘇生法では感染防止が不十分になります。動画を参考に手順の確認をお願いいたします。
新型コロナウイルス感染症対応の心肺蘇生法の動画が、下記URLでご覧いただけます。
https://youtu.be/OtMhmRWEGJc |
普通の人の体には、いったいどの位の血液があるのでしょう?
個人差はあるものの、成人では体重の1/12~1/13の血液があるといわれています。
つまり60kgの成人では約5リットルの血液があることになります。
怪我や病気など様々な原因で、血液の20%(1リットル)が失われると、出血性ショックという重篤な状態になり、30%(1.5リットル)を失えば生命に危険を及ぼすといわれています。
したがって、出血量が多いほど、止血手当てを迅速に行う必要があります。
誰もが怪我をした時は、無意識のうちに出血した部位を手で圧迫し、おさえます。
これを、「直接圧迫止血法」といい、止血法の基本となります。
圧迫する時は圧迫部位を確認し、その出血部位を圧迫します。
圧迫する時は、次のポイントに注意してください。
1.きれいなガーゼやハンカチ、タオルなどを重ねて傷口に当て、その上を手で圧迫します。
2.大きな血管からの出血の場合で片手で圧迫しても止血しないときは、両手で体重を乗せながら圧迫止血をします。
●感染防止のため血液に直接触れないように、できるだけビニール手袋やビニール袋を使用します。(上図)
●出血を止めるために手足を細い紐や針金でしばることは、神経や筋肉を損傷するおそれがあるので行いません。
●ガーゼなどが血液で濡れてくるのは、出血部位と圧迫位置がずれている、または圧迫する力が足りないためです。
ショックとは、脳や重要な臓器を循環していた血液量が少なくなった状態をショック状態といいます。原因としては、大量の出血で血液が不足した場合や、アレルギー反応によるものなど、様々な原因でショック状態となる可能性があります。
ショックのみかた
ショック状態になっているかどうかを確認するには、皮膚の色や呼吸状態をみます。皮膚は青白く冷たくなり唇は紫色となります。(上図)
ショックに対する応急手当
1.傷病者を上の図のように水平に寝かせます。
2.両足は、15cmから30cm位高く上げます。
3.ネクタイや、ベルトをゆるめましょう。
4.毛布や衣服を掛けて保温します。
5.声を掛けて元気づけてください。
※頭に怪我がある場合、足に骨折がある場合で固定していないときは、ショック体位をとってはいけません。
消防署では、普通救命講習(三時間)の中で止血法についても、ご紹介しております。
是非お近くの消防署まで、お問い合わせください。
誰もが火災や救急の緊急事態に遭遇した場合、慌ててしまうのは当然です。消防署に電話をするのに何番にかけたら良いか分からなくなったり、聞かれたことに頭が真っ白になって答えられなくなることもあります。落ち着いて正確に119番通報ができるために、どのような内容を伝えたらよいか、消防車・救急車がどのようにして現場に到着するかをご紹介します。
119番をすると、最初に火災なのか救急なのかをお聞きします。火災か救急かが分かると、それがどこへ向かえばよいのか、場所を確認します。現在の能代消防本部、通信指令室では、通報が入ると、指令台の画面に住所情報や付近地図が表示されるようになりましたが、災害発生場所をより確実に確認するために住所や付近の目標物(店・交差点名など)等を教えてください。
自動車のチャイルドシートや自転車やスポーツ時のヘルメット着用、水の事故への注意、小さな子どもの手の届くところに大きなものや中毒の原因となるような薬品や洗剤を置かないなどの配慮が子どもを突然死から守ります。心臓や呼吸が止まってしまった場合の救命処置も大事ですが、何よりも突然死を未然に防ぐことが一番効果的です。
一歳以上の子どもにはAEDを使用することができますから、救助者が複数いる場合は、心肺蘇生法、通報・AED手配を同時に行いましょう。通報すれば、AEDを持った救急隊が現場に向かい、医師の指示を受けながら必要な処置を行って、病院へ運びます。周りに誰もいなく自分一人しかいないときは、まずは二分間の心肺蘇生を行ってから、通報・AEDの手配をしましょう。
病院では、医師による薬剤を使った処置など、高度な処置が行われます。
意識のある場合は、小児と乳児では対応が異なります。小児の場合は成人と同じくハイムリック法(腹部圧迫法)、背部叩打法を行いましょう。乳児の場合は、図のようにうつ伏せに抱きかかえ、手の平で顔を支えながら、反対の手の付け根で背中の真ん中を強く叩き、除去してやりましょう。 反応が無くなるか、異物が取れるまで続けます。反応が無くなれば、全年齢共通で心肺蘇生の手順を行うことになります。
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